硝子体手術について
硝子体とは、水晶体後方にあり、眼球内の大部分を満たしている無色透明なゼリー状の組織です。その硝子体になんらかの原因で網膜の牽引や炎症、出血、混濁等が生じたときに病的な組織を取り除き、網膜に光が到達できるようする手術です。また、網膜に穴があく網膜剥離も硝子体手術の適応です。麻酔は、目薬による麻酔とテノン下麻酔での局所麻酔です。手術時間は、通常約1時間程度です。
硝子体手術の適応疾患
- 黄斑上膜
- 黄斑円孔
- 増殖性糖尿病網膜症
- 硝子体出血
- 裂孔原性網膜剥離
- 硝子体混濁 など
当院では、2016年から日帰り硝子体手術を178件おこなっています。(2024年4月現在)
また、最新の手術機器を完備しており、27Gシステムによる侵襲の少ないわずかな傷口からの手術となりますので、日帰りで安全な手術を遂行することが可能となりました。
※ただし、疾患の程度によっては数日の入院治療を要するため、当院の黄斑外来を受け持つ木村医師が勤務しております横浜医療センターをご紹介する場合もあります。
硝子体機械 (Alcon社)コンステレーション®︎ビジョンシステム
日帰り入院硝子体手術
来院されてから約2時間(目安)で帰宅でき、住み慣れた自宅で生活を続けることができる疾患での硝子体手術は、手術機器や術式など手術の進化によって、日帰り手術が近年増えてきております。
日帰り入院硝子体手術の流れ
①黄斑外来受診、手術予約 ※月1回 土曜日午前
黄斑外来での木村医師の診察にて硝子体手術が必要な場合、手術・検査日程を決めます。眼底の状態を確認するため、散瞳(瞳をひらく)をして検査・診察を行いますので、車の運転での来院は控えてください。
②術前検査 1回目
手術前の眼の状態を確認また眼内レンズの決定をするための検査です。検査のみで診察はありません。また、散瞳(瞳をひらく)をしないため、車での来院可能です。約1時間(目安)を予定。
硝子体と同時に白内障手術を行う方のみ対象です。
③術前検査 2回目とオリエンテーション
術前検査1回目の検査結果をもとに、医師と診察を行い手術や眼内レンズについてを決定します。また、オリエンテーションにて生活上の注意点や目薬のご案内などを行います。(ご家族同伴可)術前採血や心電図検査もあります。約2時間(目安)を予定。
④手術日 金曜日午前
手術予定時間より15分〜30分前にお呼びします。受付にて承諾書をご提出いただいた後、2階へご案内致します。
日帰り入院のため、手術後1時間休憩したのち、手術費用を精算いただいてご帰宅となります。
- 手術室前のフロアまでのご家族様同伴は遠慮させていただいております。1階待合室での待機は可能です。
- 手術時間は疾患によって異なりますが、平均1時間が目安です。
- 手術の状況によっては、手術後うつむきの体勢になることがありますので、ベッドにて1時間の休憩後に帰宅となることもあります。
⑤手術翌日 検査・診察 土曜日午前
来院されたら眼帯を外し、検査・診察となります。
その後、3・4日後、2週間後、1ヶ月後、3ヶ月後に検査・診察があります。ただし、手術の状況によっては来院間隔が変更になる場合があります。
日帰り入院硝子体手術の費用(片眼)
1割負担 | 約42,000円 |
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