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眼の手術について

白内障手術を両眼同じ月に手術するメリットとは

手術のご予約を承る際に「両眼同じ月に手術をしたい」とご希望される方が多くいらっしゃいます。これは、高額療養費制度を上手に利用されようとお考えになっているからでしょう。高額療養費制度とは、1ヶ月の自己負担限度額が定められており、これを超えると、超えた分が後日還付される制度のことです。高額な支払が予測される場合は、事前に限度額適用認定証を提示することで、医療機関での支払を自己負担限度額までに抑えることができます。

※詳しくは限度額適用認定証って何?をご覧ください。

白内障手術は挿入するレンズによって大きく2種類にわけられます。

単焦点レンズを

用いた白内障手術

多焦点レンズを

用いた白内障手術

保険 全額健康保険適応 選定療養

手術費用   保険適応

レンズ代金   自己負担

費用 1割負担: 片眼約14,000円

2割負担:片眼  18,000円

(高額療養費制度適用)

3割負担:片眼約42,000円

所得に応じて35,400円~

高額療養費制度有り

1割負担:片眼約 14,000円

2割負担:片眼  18,000円

         (高額療養費制度適用)

3割負担:片眼約42,000円

所得に応じて 35,400円~

高額療養費制度有り

レンズ代金は種類によって異なるため、お問い合わせください

  1. 単焦点レンズを用いた白内障手術をご希望の方

70歳以上の保険負担割合が1割・2割負担の方であれば、自己負担限度額が18,000円です。

単焦点レンズを用いた白内障手術費用が、1割負担の方で片眼約14,000円です。ですからもう片眼は約4,000円の自己負担で手術が可能です。2割負担の方にとっては、片眼の手術代ですでに自己負担限度額である18,000円を超えるため、これ以上の自己負担はありません。残りの費用は加入の健康保険から負担されます。つまり、約片眼の費用で両眼の手術が可能という仕組みになっています。

3割負担の方は、所得に応じた自己負担限度額が適応となりますので、ご加入の健康保険へお問い合わせ下さい。

  1. 多焦点レンズをご希望の方

多焦点レンズを用いた白内障手術は選定療養です。

「白内障手術」に関しては健康保険適応ですので、単焦点レンズの場合と同様ですが、「レンズ代金」は健康保険適用外ですので、別途費用がかかります。(詳しいレンズ代金に関してはホームページをご覧ください)

つまり、手術代(自己負担限度額内)+多焦点レンズ代 が必要です。

ただし、この自己負担限度額とは月ごとの計算となるため、2月に分けて片眼ずつ手術を受けた場合は、支払額が変わってきます。手術内容は同じでも、同じ月に行うか、2月に分けるかで違いが出る場合があるため、「両眼同じ月に手術をしたい」という方が多くいらっしゃいます。

もちろん、医療はお買い物と違って一概に金額の損得だけで判断できるものではありません。体調・治療計画等が最優先されることは言うまでもありませんが、高額療養費制度についての知識を持ち活用することも、手術を受ける上で必要な要素となるのではないでしょうか。