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眼の病気について

ブルーライトと白内障の関係性とは

白内障がありますと、その初期からブルーライト以下の短波長の透見に障害が出現します。
その進行に伴って視力、色覚の低下、不眠、行動障害、情緒障害も生じてくることがあります。

白内障の手術後は視力、色覚の改善又全身的な影響が認められた報告には、睡眠、血圧、運動能力の改善があるとされています。このうちブルーライトの影響が大きいと考えられるのは、睡眠と血圧であると言われています。
ブルーライトがメラノプシンを介して睡眠に影響したり、自律神経系を介して血管系に影響したりしていると考えられています。

ではメラノプシンとは何もの?

Provencio博士らが、アフリカツメガエルの体色変化に関与するメラニン細胞メラノフォアからメラノプシンと言うG蛋白質共役型光受容蛋白質を単離、メラノプシン遺伝子が哺乳類にも存在する事を見つけた。その後網膜神経節細胞の数%の細胞がメラノプシンを発現する事を2000年に報告。2002年にはこのメラノプシンが概日時計の光調節を行う新たな光受容体であることが明らかになった。その以後、内因性光感受性網膜神経節細胞がメラノプシンライトを発現していることがわかってきた。その後研究は進み現在は概日時計の位相調節以外にも、睡眠、瞳孔収縮、光回避反応などにおける視覚以外の光反応メラノプシンが担っていることがわかってきました。

メラノプシンの吸収極大波長は460~480nm付近のブルーライトであり、概日時計の時刻を最も強く変化させる光の波長と一致しています。
白内障術後には個人個人の体内概日時計をより良く改善し、人間本来の生活を送る日々となる可能性が高いと言われています。

白内障の手術を終えた方々の数日後診察に来いられての良く言われること、それは、青空がこんなに綺麗だったの、ガスコンロの炎の青がこんなにも綺麗だったの、、、、、、、。
青がわかる生活がいかに爽やかなことかを、身を持って感じたということになり、手術の怖さを乗り越えて得られた安堵、喜び、自分への自信に繋がることとなるでしょう。