よく聞かれる硝子体手術について
当院の患者様から硝子体手術のご案内をするとよく『ここで硝子体の手術ってできるの?』とのご質問があります。
症例によって入院しなくてもできる疾患であれば当院のようなクリニックで硝子体手術が可能な時代となりました。
硝子体手術といっても適応疾患が幅広いことが特徴です。
・黄斑部に膜がかかったかのようにできる黄斑上膜
・黄斑部に穴があいたために生じる黄斑円孔
・糖尿病の影響で網膜や血管が損傷し、出血や浮腫(むくみ)などを引き起こす糖尿病網膜症
・飛蚊症や星状硝子体などの硝子体混濁
・網膜に穴があいた網膜剥離
・硝子体の中で出血がおこる硝子体出血 など
その中でも当院での硝子体手術の約9割を占める黄斑上膜という疾患を中心に日帰りの硝子体手術が可能となっております。入院治療が必要な場合や緊急性が高い硝子体手術は近隣の大学病院や連携病院をご紹介しております。
硝子体手術がクリニックなどで日帰り手術が可能になった背景として手術できる医師が増えたこと、手術機材が進化したこと、なにより傷口がとても小さくなったことがあります。
メリットとして、手術後住み慣れた自宅で生活をすることができ、通院することで治療が可能となります。ご家族など手術後の生活でご協力いただけるかたがいらっしゃる場合は、入院せずに手術を受けることができます。
デメリットとして、緊急で入院が必要な治療になった場合、入院施設のある病院へ行かなければならなくなります。また、一人暮らしの方や視力が弱い方に関しては手術後の生活が困難になることがあります。
また、白内障手術と違って手術時間は約1時間前後となることや硝子体内にガスや空気を入れて手術を終了することがあり、その際に体位制限がありなるべく仰向けにならないように生活をしなければならない期間が約3、4日〜2週間あります。身体にかかる負担があることより持病があるかたや不安な方に関しては入院施設がある病院での手術をおすすめします。
当院では、硝子体手術を横浜医療センター眼科部長の木村医師が月1回金曜日午前に行っております。また、黄斑外来という専門外来を月1回土曜日午前に診察しております。もし、黄斑部や硝子体の疾患についての診察や手術のご相談等はぜひ木村医師の黄斑外来においでください。専門外来以外でも診察やご相談はお受けしております。